
≪ BUNGAKUDAYS2025 SPRING
登壇者プロフィール
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又吉直樹
Matayoshi Naoki
- 1980年大阪府寝屋川市生まれ。吉本興業所属。2003年にお笑いコンビ「ピース」を結成。2015年に本格的な小説デビュー作『火花』で第153回芥川賞を受賞。同作は累計発行部数300万部以上のベストセラーとなる。2017年には初の恋愛小説となる『劇場』を発表。2022年4月には初めての新聞連載作『人間』に1万字を超える加筆を加え、文庫化。2023年3月、10年ぶりのエッセイ集となる『月と散文』を発売。他の著書に『東京百景』『第2図書係補佐』、共著に『蕎麦湯が来ない』(自由律俳句集)、『その本は』など。又吉の頭の中が覗けるYouTubeチャンネル【渦】 、オフィシャルコミュニティ【月と散文】も話題。
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チャド・マレーン
Chad Mullane
- 1979年、オーストラリア・パース生まれ。ホームステイで偶然来日した際に日本のお笑いにハマり、ぼんちおさむに師事。加藤貴博とお笑いコンビ「チャド・マレーン」として活動中。また、松本人志が監督した映画作品などの字幕翻訳や芸人の海外公演のサポートなど、日本のお笑い文化を世界に発信すべく奮闘している。
写真 Rana Shimada
©講談社
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井戸川射子
Idogawa Iko
- 1987年生まれ。関西学院大学卒業。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。’19年、同詩集にて第24回中原中也賞を受賞。’21年に小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞を、’22年に『この世の喜びよ』で第168回芥川龍之介賞を受賞。他の著作として、詩集に『遠景』、小説に『共に明るい』『無形』がある。
©Garry Loughlin
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Polly Barton
ポリー・バートン
- イギリス在住の日英翻訳家。2012年、第1回JLPP翻訳コンクール最優秀賞受賞。So We Look to the Sky(窪美澄『ふがいない僕は空を見た』)、Spring Garden(柴崎友香『春の庭』)、There's No Such Thing as an Easy Job(津村記久子『この世にたやすい仕事はない』)を翻訳出版。Where the Wild Ladies Are(松田青子『おばちゃんたちのいるところ』) は2021年「世界幻想文学大賞」短編集部門、Mild Vertigo(金井美恵子『軽いめまい』)は2023-2024 Lindsley and Masao Miyoshi 翻訳賞を受賞。 2021年、日本語についてのエッセイ Fifty Sounds をフィッツカラルド・エディションズから出版。
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由尾 瞳
Yoshio Hitomi
- コロンビア大学でPh.D.を取得。2022年から2024年までハーバード大学で訪問研究者。専門は日本近代文学・ジェンダー研究・翻訳研究。主に明治後期から昭和初期にかけての女性作家について、女子教育、メディア、フェミニズムの視点から研究している。現在、Making Translation Visible: Gender, Hybridity, and Border-Crossing in Modern and Contemporary Japanese Literature の共編に取り組んでいる。訳書に、今村夏子『こちらあみ子』、川上未映子『黄色い家』(共訳)、他にも樋口一葉や尾崎翠など、数多くの日本文学作品を海外文芸誌に発表。
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Eduard Klopfenstein
エドゥアルド・クロッペンシュタイン
- 日本文学翻訳家、チューリヒ大学日本学名誉教授。1964-66年第一回文部省奨学生として主に京都大学に留学。1968年ベルン大学にてドイツ文学博士号取得、1969年よりチューリヒ大学日本学科助手、1979年同大学日本学にて教授資格(PD Dr.)取得。1989-2005年、チューリヒ大学教授。現在は同大学名誉教授。専門は日本文学で、文学作品のドイツ語訳出版に数多く携わる一方、日本の著名な文学者をスイスに招待し、講演会、朗読会、連詩の会等を多数企画・開催してきた。翻訳賞関係では野間文芸翻訳賞、日本財団翻訳賞、しずおか世界翻訳コンクールなどの審査員も含まれている。2010年日本政府より旭日中綬章、2019年には"Paul Scheerbart"ドイツ語翻訳賞"を授与さる。JLPP翻訳出版事業では谷川俊太郎『minimal』を翻訳し、日本の現代詩をドイツ語圏に伝えると共に日本文学作品のドイツ語圏における編集責任者としてヨーロッパにおける日本文学の普及に精力的に取り組む。2023年には与謝野晶子『みだれ髪』全訳をManesse社より出版。
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Alexa Frank
アレクサ・フランク
- アイオワ大学のアイオワ・ライターズ・ワークショップおよびフルブライト・プログラム修了。HarperCollinsの子会社であるHarper Via社の編集者で、翻訳文学を専門としている。これまでに編集した日本作品は、森見登美彦『四畳半神話大系』(2023年PEN翻訳賞ショートリスト選出)、宇佐美りん『推し、燃ゆ』、三浦しをん『風が強く吹いている』など。フリーランスの漫画翻訳家としても活動しており、その作品はアイズナー賞やイグナッツ賞において高い評価を得ている。
[HarperVia]https://www.harpercollins.com/pages/harpervia
HarperCollinsの子会社で、国際的に活躍する優れた作家の作品を出版することに特化した出版社。主に翻訳小説の出版に注力し、優れたストーリーテリングを通じて発見、理解、つながりを求める普遍的な欲求を讃える本を出版している。
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Janine Beichman
ジャニーン・バイチマン
- 日本文学研究者、翻訳家、詩人。コロンビア大学博士号。大東文化大学名誉教授。英語能『漂炎』(Drifting Fires)を制作。著書に Masaoka Shiki: His Life and Works、Embracing the Firebird: Yosano Akiko and the Rebirth of the Female Voice in Modern Japanese Poetry などがあり、大岡信の詩を英訳した Beneath the Sleepless Tossing of the Planets: Selected Poemsが2019年日米友好基金日本文学翻訳賞を受賞。最近の作品には Well-Versed: Exploring Modern Japanese Haiku(小澤實著『名句の所以』の英訳)、This Overflowing Light: Rin Ishigaki Selected Poems her translations of Ishigaki Rin’s poetry(石垣リン詩集の英訳)などがある。
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Peter MacMillan
ピーター・J・マクミラン
- アイルランド生まれ。アイルランド国立大学卒業後渡米し博士号を取得。現在は東京大学非常勤講師、相模女子大学客員教授、武蔵野大学客員教授を務める。2023年、JICA初の文化担当講師に就任。2008年に英訳『百人一首』を出版し、日米で翻訳賞を受賞。その他の著書に、Penguin Booksより The Tales of Ise、One Hundred Poets, One Poem Each など。また日本での著書に、『英語で味わう万葉集』、『謎とき百人一首 和歌から見える日本文化のふしぎ』、『英語で古典 和歌からはじまる大人の教養』、『シン・百人一首 現代に置き換える超時空訳』など多数。NHK WORLD「Magical Japanese」、KBS京都「さらピン!キョウト」に出演している。2024年、NHK「100分de名著」で百人一首の指南役を務める。その他番組に多数出演。同年、外務大臣表彰受賞。また秋の叙勲にて旭日小綬章受章。
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Meredith McKinney
メレディス・マッキニー
- オーストラリア国立大学で日本古典文学の博士号を取得。現在、オーストラリア国立大学名誉准教授。約20年間日本で暮らした後、オーストラリアに戻り、現在はニュー・サウス・ウェールズ州の小さな田舎町の近くに住んでいる。これまでに20冊以上の翻訳書を出版。その中には枕草子、方丈記、徒然草などの古典、夏目漱石の『こころ』と『草枕』、現代作家の田辺聖子、古井由吉や島田雅彦の作品などがある。古井由吉の Ravine and Other Stories(『谷』)で日米友好基金日本文学翻訳賞を受賞。2025年に A Tale Unasked(『とはずがたり』)がペンギン・クラシックスより出版予定。
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森山 恵
Moriyama Megumi
- 東京生まれ。聖心女子大学大学院文学研究科英文学修了。詩集に『夢の手ざわり』『エフェメール』(ふらんす堂)『みどりの領分』『岬ミサ曲』(思潮社)。訳書に『源氏物語A・ウェイリー版』(全4巻、左右社、毬矢まりえ共訳)。同書にて2020年ドナルド・キーン特別賞。2021年ヴァージニア・ウルフ『波[新訳版]』を早川書房より上梓。最新刊に毬矢との共著『レディ・ムラサキのティーパーティ らせん訳『源氏物語』』(講談社)。NHKTV「100分de名著 ウェイリー版・源氏物語」にゲスト講師として出演。新聞、文芸誌に評論、エッセイ、書評、詩などを発表のほか、各地の文学館、図書館、大学で講演、講義を行う。
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新井 宏
Arai Hiroshi
- 1968年生まれ。早稲田大学卒業。株式会社文藝春秋入社。文藝編集者として多くの作家を担当。その後、著作権管理部門に異動。海外への版権輸出業務を担当するようになる。これまでに、村田沙耶香「コンビニ人間」、横山秀夫「64」など多くの作品の英訳出版に携わった。昨年は、望月麻衣「満月珈琲店の星詠み」が、「Publishers Weekly」の、「Best Books2024」(SF/Fantasy/Horrorジャンル)に選出された。
現在、文藝春秋ライツビジネス局長。また日本書籍出版協会、日本雑誌協会の著作権委員を務めている。
©Munemasa Takahashi
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三枝亮介
Saegusa Ryosuke
- 編集者、映画プロデューサー。作家エージェンシー株式会社CTB代表取締役。2001年株式会社講談社入社、「週刊少年マガジン」編集部、文芸図書第⼀出版部、「群像」編集部に在籍。2012年株式会社コルクを設立、代表取締役副社長に就任。2017年株式会社CTBを設立。2022年、ブラッド・ピット主演『ブレット・トレイン』のエグゼクティブ・プロデューサー を務める。現在は、阿部和重、伊坂幸太郎、田中慎弥、蓮實重彦、深水黎一郎などのエージェント/編集者であり、ロ バート秋山「クリエイターズ・ファイル」のプロデュースも行う。
撮影・小松士郎
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今村翔吾
Imamura Shogo
- 1984年京都府生まれ。滋賀県在住。ダンスインストラクター、作曲家、守山市埋蔵文化財調査員を経て作家デビュー。 「童神」で第10回角川春樹小説賞を受賞。(「童神」は『童の神』と改題/角川春樹事務所)。第160回直木賞候補(2018年下半期)にもなった。
2020年『八本目の槍』(新潮社)で第41回吉川英治文学新人賞、第8回野村胡堂文学賞受賞。『じんかん』(講談社)で第163回直木賞候補、第11回山田風太郎賞受賞。2021年 『羽州ぼろ鳶組シリーズ』(祥伝社)で第6回吉川英治文庫賞受賞。2022年『塞王の楯』(集英社)で第166回直木三十五賞受賞。又、若者に読書や⾔葉の⼤切さを伝えることなどを目的とした⼀般社団法人ホンミライ:代表理事、公益社団法人日本文藝家協会:評議委員、活字文化推進会議:委員を務める他、大阪府箕面市にある書店を事業承継した書店『きのしたブックセン
ター』を皮切りに、JR九州佐賀駅内に新たに新規で書店を出店。店名は「佐賀之書店」(サガノショテン)という。2024年4月にはシェ ア型書店『ほんまる』を東京都神田神保町に出店し3店舗のオーナーを務める。