第2回選定作品
作品タイトル
『容疑者の夜行列車』
作家名
翻訳者
初版
2002年 青土社
キーポイント
- 稀代のストーリーテラーによる半醒半睡の物語。
(あらすじ)
「ここにいながら、みんな、ばらばらに走っていくんです」
ハンブルグからパリへ、モスクワからイルクーツクへ、パトナからボンベイへ……。旅人は妙に人が少ないホームから夜行列車に乗り込む。
定刻を過ぎても列車が来る気配すらない。列車から落ちる。言語の問題で切符を買うことすらままならない。国境で見知らぬ人々の荷物を預かる……。旅人は列車にゆられながら、奇妙な乗客たちと出会い、密室であるコンパートメントで同じ時間を過ごし、様々な出来事に出くわす。不思議な出来事が、また別の不思議な出来事を呼んでいく。
旅人は大陸を横断し、国境を越え、目的地に到着できるのだろうか。
ドイツ語と日本語の2言語での執筆活動を続ける作者による、戦慄と陶酔の13の列車の旅。
ジャンル:純文学
受賞:谷崎潤一郎賞受賞(第39回)
(時代を代表する優れた小説・戯曲に贈られる賞)
伊藤整文学賞受賞(第14回)
(優れた小説・評論に贈られる賞)