第4回選定作品
作品タイトル
『ホワイトアウト』
作家名
翻訳者
フランス語版 / Annick Laurent & Maiko Fujimoto
初版
1995年 新潮社
キーポイント
- ミステリー・ファンの投票で選ばれる「このミステリーがすごい!」1996年国内部門第1位
(あらすじ)
「残された時間は24時間! 人質を救うため、吹雪の中、敵に立ち向かう」
11月のある日、日本最大の貯水量を誇る巨大ダム・奥遠和(おくとおわ)ダムの開閉所に勤務する富樫輝男(とがしてるお)と吉岡和志(よしおかかずし)は、ダムの裏の千丈ヶ岳(せんじょうがだけ)で遭難した2名を救うために、猛吹雪の中へ足を踏み出した。強風に乗って、ガスをまとった雪で、視界が奪われる「ホワイトアウト」という厳しい気象現象に見舞われ、吉岡は命を落とす。
翌年2月、吉岡の婚約者だった平川千晶(ひらかわちあき)は、吉岡が愛し、吉岡を奪った冬の奥遠和へ足を運ぶ。千晶がダムの運転員に山を案内してもらっている間、不信な登山者が目撃される。その登山者は、武装集団「赤い月」のメンバーで、彼らのグループが奥遠和開閉所を占拠し、9つの発電所を支配下にしたことを告げる。そして、職員11名を人質にとり、50億円を24時間以内に用意するよう、要求する。拒否すれば、人質を殺し、ダムを破壊すると通告。万が一ダムが破壊されることになれば、20万世帯が水没し、被害額は50億円ではすまない。
吉岡を助けられなかったことに罪の意識を感じていた富樫は、同僚と亡き友の婚約者を救うために敢然と立ち向かう。
緊迫感あふれるストーリー展開の傑作アクション・サスペンス。
ジャンル:推理小説